子宮頚管ポリープとは?
子宮頸管ポリープは、子宮頸部の粘膜が増殖して、子宮頸管内に指のように突き出た腫瘍で、よくみられます。ポリープはほぼ良性の(がんではない)腫瘍です。
原因はよくわかっていませんが、女性ホルモンの影響や、細菌が感染して炎症を起こすことが関係していると考えられています。
症状がないことも多いですが、簡単に出血するようになります。子宮頸管ポリープは組織がもろく軟らかいため、性交時や激しい運動の後などに不正出血したり、膿のようなおりものが増え、血が混じることもあります。多くは赤味がかったピンク色で、大きさはほとんどの場合約1センチメートル未満です。
診断
膣鏡や子宮鏡などを用いて診察、診断します。特に子宮がん検診では、子宮口を観察するため、症状のないポリープが見つかることがよくあります。
治療
子宮頚管ポリープ切除術
ポリープによる出血や分泌物があれば、処置室で切除します。麻酔は必要ありません。切除後に、2〜3日出血をすることがあります。出血が生じた場合は、止血剤や感染予防の抗生物質を投与します。
切除したポリープは、組織検査を行って悪性腫瘍でないことを確認します。
ポリープを切除した後にも出血や分泌物の症状が消失しない場合は、子宮頸がんの可能性を否定するために、子宮頸部細胞診(パパニコロウ検査)を行います。また、子宮内膜がんの可能性を否定するために子宮内膜の組織サンプルを採取して顕微鏡で調べます(子宮内膜生検)。